健康志向の高まりから、パンを選ぶ際にも白い小麦粉のものより、全粒粉やライ麦を使ったパンに関心を持つ方が増えています。ダイエット中の方や、日々の食事で血糖値の上昇を緩やかにしたいと考える方にとって、これらは魅力的な選択肢です。しかし、いざ選ぼうとすると、全粒粉とライ麦どっちがいいのか、それぞれの特徴がよく分からないという方も多いのではないでしょうか。
ライ麦や全粒粉とは何か、栄養価にどのような違いがあるのか。また、血糖値への影響やグルテンの含有量、全粒粉パンとライ麦パンのGI値はどうか。ダイエットにはどちらがより適しているのかも気になるところです。市販のパンでは100%パンを見かけることが少ない理由や、ライ麦パンを毎日食べるとどんな効果があるのかなど、疑問は尽きません。
この記事では、こうした疑問を解消するため、全粒粉パンとライ麦パンの基本的な違いから、栄養面、健康への影響、そして目的に合わせた選び方まで、詳しく解説していきます。
この記事を読むことで、以下の点について理解が深まります。
ポイント
- 全粒粉とライ麦の原料や風味、栄養素の具体的な違い
- GI値が血糖値に与える影響と、それぞれのパンのGI値
- グルテン含有量がパンの食感や選び方にどう関係するか
- ダイエットや健康維持など、目的に応じた適切なパンの選び方
全粒粉とライ麦どっちがいい?基本の違い

- ライ麦と全粒粉とは?原料と風味の違い
- 全粒粉とライ麦の栄養素を徹底比較
- 血糖値の上昇に関わる違いとは?
- 全粒粉パンとライ麦パンのGI値は?
- グルテン含有量とパンの食感
ライ麦と全粒粉とは?原料と風味の違い
全粒粉パンとライ麦パンは、どちらも茶色い見た目が特徴ですが、その原料と特性は根本的に異なります。
まず、全粒粉(ぜんりゅうふん)は「小麦」を原料としています。一般的な白い小麦粉が、小麦の粒から表皮(ふすま)や胚芽(はいが)を取り除き、胚乳(はいにゅう)部分だけを粉にしたものであるのに対し、全粒粉は小麦の粒を丸ごと粉砕して粉にしたものです。
このため、全粒粉は小麦の香ばしい風味が強く感じられます。食感は、表皮や胚芽が含まれる分、ざらつきや歯ごたえがあり、一般的な小麦粉のパンと比べるとパサつきやすい傾向があります。
一方、ライ麦粉は「ライ麦(黒麦)」という、小麦とは異なる穀物を原料としています。ライ麦も全粒粉と同様に、粒を丸ごと粉にしたライ麦全粒粉と、表皮などを取り除いた精製タイプが存在します。
ライ麦粉の最大の特徴は、その特有の風味です。ライ麦パンはpHが低い(酸性度が高い)ため、独特の酸味があります。また、ライ麦粉にはパンを膨らませる「グルテン」がほとんど含まれていません。そのため、ライ麦粉の割合が高いパンほど、膨らみが弱く、目が詰まったどっしりと重い食感に仕上がります。このしっかりとした噛みごたえもライ麦パンの魅力の一つです。
全粒粉とライ麦の栄養素を徹底比較
全粒粉とライ麦粉は、どちらも精製された白い小麦粉に比べて栄養価が高いですが、その内訳には違いが見られます。
ここで、日本食品標準成分表(八訂)増補2023年における、100gあたりの主な栄養素を比較してみましょう。
| 栄養素 | 小麦粉全粒粉 | ライ麦粉(精製) |
| エネルギー | 320 kcal | 324 kcal |
| たんぱく質 | 12.8 g | 8.5 g |
| 脂質 | 2.9 g | 1.6 g |
| 炭水化物 | 68.2 g | 75.8 g |
| 食物繊維総量 | 11.2 g | 12.9 g |
| ビタミンB1 | 0.34 mg | 0.15 mg |
| ビタミンB2 | 0.09 mg | 0.07 mg |
| ビタミンB6 | 0.33 mg | 0.10 mg |
| 鉄 | 3.1 mg | 1.5 mg |
| カルシウム | 330 mg | 140 mg |
| マグネシウム | 26 mg | 25 mg |
※本記事での「ライ麦粉」は、データベースに基づき精製済みのものを主に比較しています。
この表から分かるように、エネルギー(カロリー)に大きな差はありません。
全粒粉の強みは、たんぱく質の含有量が多いこと、そして小麦の表皮や胚芽に由来するビタミンB群(B1, B6など)や鉄、カルシウムといったミネラルがライ麦粉よりも豊富に含まれている点です。これらの微量栄養素は、体の調子を整える上で欠かせません。
一方、ライ麦粉の特徴は、脂質が全粒粉よりも少ないことです。そして、炭水化物の割合が高いものの、その多くを食物繊維が占めており、食物繊維総量は全粒粉をわずかに上回ります。特に、ライ麦に含まれる食物繊維は、腸内環境を整える働きが期待されます。
血糖値の上昇に関わる違いとは?
パンを食べると、含まれる糖質が体内でブドウ糖に分解され、血液中に取り込まれます。これにより血糖値が上昇します。
血糖値が急激に上昇すると、すい臓から「インスリン」というホルモンが大量に分泌されます。インスリンは血糖値を下げる働きをしますが、同時にエネルギーとして使い切れなかったブドウ糖を体脂肪として蓄える働きも促進してしまいます。
したがって、ダイエットや健康管理においては、血糖値の上昇が緩やかな食品を選ぶことが一つの鍵となります。この血糖値の上がりやすさを示す指標が「GI値(グリセミック・インデックス)」です。
全粒粉パンとライ麦パンのGI値は?
GI値は、食品摂取後の血糖値の上昇度合いを数値化したもので、この値が低いほど血糖値の上昇が緩やかであることを示します。
精製された白い小麦粉で作ったパンと、全粒粉パン、ライ麦パンのGI値を比較してみましょう。
| パンの種類 | GI値の目安 |
| 精製小麦食パン | 91 |
| 全粒粉パン | 51 |
| ライ麦パン | 55 |
| ライ麦全粒粉パン | 42 |
※GI値は食品の組み合わせや調理法によって変動するため、あくまで目安です。
精製された小麦の食パンがGI値91と非常に高いのに対し、全粒粉パンは51、ライ麦パンは55と、どちらも血糖値を上げにくい「低GI食品」に分類されることが分かります。
特に注目すべきは「ライ麦全粒粉パン」で、GI値は42とさらに低くなります。これは、ライ麦パンの中でも精製されていないものを選ぶことが、血糖値コントロールにおいてより効果的である可能性を示唆しています。
グルテン含有量とパンの食感
パンの「ふっくら」「もちもち」とした食感は、小麦に含まれるたんぱく質である「グルテン」によって生み出されます。生地をこねることで、このグルテンが網目状のしなやかな構造を作り上げます。そして、酵母が生成する炭酸ガスをその網目構造が風船のように包み込むことで、パン生地はふっくらと膨らむのです。
全粒粉は小麦を丸ごと使用しているため、原料としてはグルテンを形成するたんぱく質を当然含んでいます。しかし、一般的な白い小麦粉とは大きく異なる点があります。それは、表皮(ふすま)や胚芽といった、硬く粗い粒子がそのまま含まれていることです。これらの粒子が、生地をこねる際にグルテンが網目状につながろうとするのを物理的に断ち切ってしまいます。
このため、全粒粉100%のパンは、精製小麦粉100%のパンに比べてグルテンの力が弱まり、膨らみが悪くなります。結果として、目が詰まりやすく、パサついた食感になりがちです。また、ふすま由来の「粒感」や「ざらざらとした舌ざわり」が残るため、なめらかな食感を好む方には食べにくく感じられるかもしれません。
一方、ライ麦には、パンを膨らませる力を持つグルテンがほとんど含まれていません。ある研究によれば、小麦粉のグルテン含有量が約8.9g(100gあたり)であるのに対し、ライ麦粉は約3.1gと、1/3程度に過ぎないとされています。これがライ麦パンの食感を決定づける最大の要因です。 グルテンによる骨格形成が期待できないため、生地は膨らみにくく、目が詰まった、どっしりと重く、少し硬めのパンに仕上がります。その代わり、ライ麦には「ペントサン」という多糖類が豊富に含まれており、これが水分を強く抱え込む性質を持っています。このペントサンが、ライ麦パン特有の粘りのある、あるいは「もっちり」とした食感を生み出す要因の一つとなっています。
これらの理由から、市販されている全粒粉パンやライ麦パンの多くは、食感を改善し食べやすくするために、グルテンの力が強い精製小麦粉をブレンドしているのです。
グルテンの摂取を控えたい方にとって、グルテン含有量の少ないライ麦パンは選択肢の一つになり得ます。ただし、グルテンがゼロではないこと、そしてライ麦も小麦に近い穀物であるため、小麦アレルギーやセリアック病の方が摂取するのは非常に危険です。自己判断はせず、必ず医師に確認することが不可欠です。
全粒粉とライ麦どっちがいい?目的別選び方

- ダイエット中の選び方と注意点
- ライ麦パンを毎日食べるとどんな効果があるの?
- パン市販品を選ぶ際のポイント
- 100%パンを見分ける原材料チェック
- 結論:全粒粉とライ麦どっちがいい?
ダイエット中の選び方と注意点
ダイエット中にパンを選ぶ際、全粒粉パンとライ麦パンはどちらも、精製された白い小麦粉で作られたパンに比べ、はるかに優れた選択肢となります。どちらも食物繊維が豊富で、血糖値の上昇が緩やか(低GI)であるためです。
全粒粉パンとライ麦パン、どちらがご自身のダイエットにより適しているかは、個人の体質や優先する目的によって異なります。それぞれの特徴を理解し、使い分けることが賢明です。
全粒粉パンがおすすめの場合
全粒粉パンは、栄養バランスを重視し、効率よくエネルギー代謝を行いたい方に向いています。
第一に、全粒粉はライ麦粉(精製)と比較して、利用可能炭水化物(単糖当量)がやや少ない傾向があります(全粒粉61.2gに対しライ麦粉64.4g/100gあたり)。より糖質の摂取を抑えたい場合に適していると考えられます。
第二に、ビタミンB群やミネラルが豊富に含まれている点が大きな強みです。特に、糖質の代謝を助けるビタミンB1や、たんぱく質の代謝に関わるビタミンB6、さらに鉄分やカルシウムといったミネラルがライ麦粉よりも多く含まれています。これらの栄養素は、食べたものを効率よくエネルギーに変え、体づくりをサポートするために不可欠です。
第三に、GI値も51(目安)と、ライ麦パン(精製)の55(目安)よりも低い傾向が見られます。血糖値の急上昇をより確実に抑えたい、インスリンの分泌を穏やかにして体脂肪の合成リスクを最小限にしたいと考える方には、全粒粉パンが適しているでしょう。
ライ麦パンがおすすめの場合
ライ麦パンは、特に便通の改善や、強い満腹感を得たいと考える方に適しています。
最大の強みは、食物繊維の豊富さです。データベースによれば、ライ麦粉(精製)の食物繊維総量は100gあたり12.9gと、全粒粉の11.2gを上回ります。食物繊維は腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にし、便のかさを増やすことで、便通の改善を強力にサポートします。ダイエット中は食事量が減ることで便秘になりがちなため、ライ麦パンは大きな助けになるかもしれません。
また、ライ麦パン特有の、目が詰まったどっしりとした食感もダイエットにおいてはメリットとなります。この硬さゆえに、自然と咀嚼(そしゃく)回数が増えます。よく噛むことは、脳の満腹中枢を刺激するだけでなく、食事に時間がかかることで血糖値も緩やかに上昇するため、少量でも高い満足感が得られやすくなります。結果として、食べ過ぎを防ぎ、間食を減らす効果が期待できます。
共通の注意点
どちらのパンを選ぶにしても、忘れてはならないのは、これらもあくまで「糖質食品」であるという点です。健康的なイメージがあるからといって、無制限に食べて良いわけではありません。
パン自体のカロリーは精製小麦パンと大差ないため、食べ過ぎれば当然カロリーオーバーとなり、ダイエットの妨げになります。また、パンに塗るバターやジャム、サンドイッチの具材(マヨネーズやドレッシングなど)によって、脂質や糖質、総カロリーは大きく変動します。
ダイエットに取り入れる際は、普段食べている白いパンと「置き換える」ことを基本とし、食事全体のバランスを見ながら一食の適量を守ることが大切です。
ライ麦パンを毎日食べるとどんな効果があるの?
ライ麦パンを日常的に食事に取り入れることで、いくつかの健康上のメリットが期待できます。これは主に、ライ麦が持つ豊富な栄養素と低GI特性によるものです。
食物繊維による腸内環境の改善
ライ麦パンの際立った特徴は、その豊富な食物繊維含有量です。食物繊維には、水に溶けない「不溶性食物繊維」と、水に溶ける「水溶性食物繊維」があり、ライ麦には両方がバランスよく含まれています。
不溶性食物繊維は、水分を吸収して便のかさを増やし、腸の動きを活発にすることで、便通をスムーズにします。一方、水溶性食物繊維は、腸内で善玉菌のエサとなり、腸内環境を良好に保つことに寄与します。
このように、ライ麦パンを毎日摂取することは、腸内環境を整え、便秘の解消や予防につながる可能性が高いです。腸内環境が整うことは、栄養素の吸収効率を高めるだけでなく、体全体の調子を整える上でも重要です。
生活習慣病の予防
前述の通り、ライ麦パン、特にライ麦を丸ごと使ったライ麦全粒粉パンはGI値が42(目安)と非常に低い食品です。
食後の血糖値の急激な上昇(血糖値スパイク)を抑えることは、インスリンの過剰な分泌を防ぎます。これは、すい臓への負担を減らし、長期的に糖尿病のリスクを低減させることにつながります。また、血糖値の乱高下は血管にもダメージを与えるため、これを防ぐことは動脈硬化の予防にも役立ちます。
さらに、ライ麦に含まれる食物繊維(特に水溶性食物繊維)は、食事由来のコレステロールの吸収を穏やかにしたり、体内の余分なコレステロール(特に悪玉LDLコレステロール)を吸着して体外へ排出したりする効果も認められています。これにより、脂質異常症の予防や改善も期待できるでしょう。
食べ応えによる満足感
ライ麦パンは目が詰まっており、しっかりとした噛みごたえがあります。よく噛んで食べる必要があるため、唾液の分泌が促され消化を助けるとともに、脳の満腹中枢が刺激されやすくなります。
これにより、食事の満足感が高まり、間食や全体的な食事量の抑制につながる可能性があります。
一方で、ライ麦パンにはデメリットもあります。それは、サワー種(天然酵母)で発酵させることが多いため、特有の「酸味」があることです。また、グルテンが少ないことによる「硬い食感」も特徴です。
この風味が苦手だと感じる方もいるため、毎日続けるためには味の好みも考慮する必要があります。もし酸味が気になる場合は、薄くスライスしてクリームチーズやジャム、はちみつなどを塗ると食べやすくなりますが、ダイエット中はこれらのカロリーや糖質量にも注意が必要です。
パン市販品を選ぶ際のポイント
健康のために全粒粉パンやライ麦パンを選ぼうと市販の製品を手に取った際、注意が必要です。
「全粒粉入り」や「ライ麦パン」という名前で販売されていても、その多くは食べやすさや作りやすさを考慮して、精製された白い小麦粉を主原料としてブレンドしているケースが非常に多いのが実情です。
精製された小麦粉の割合が多ければ、食感はふんわりと柔らかく、クセも少なくなりますが、その分、糖質の割合が増え、食物繊維やビタミン・ミネラルの含有量は減ってしまいます。当然、GI値も高くなる傾向にあります。
全粒粉やライ麦の健康効果を最大限に期待するのであれば、これらの配合割合が高い製品を選ぶことが求められます。
100%パンを見分ける原材料チェック
市販のパンで全粒粉やライ麦の割合が高い製品を見分けるには、パッケージ裏面の「原材料名」表示を必ず確認する習慣をつけましょう。これは、健康効果を期待してパンを選ぶ上で最も重要なチェックポイントです。
食品表示法により、原材料名は、その製品に使用されている重量の割合が多い順に記載されています。
原材料表示の具体的な確認方法
まず確認すべきは、原材料名の「一番最初」に何が書かれているかです。
もし、原材料名の最初に「小麦粉」とだけ書かれていれば、それは精製された白い小麦粉(強力粉など)が、そのパンの主原料であることを意味します。たとえ商品名に「ライ麦入り」や「全粒粉使用」と書かれていても、「小麦粉」が先頭にある場合、「ライ麦粉」や「全粒粉」は2番目や3番目以降に記載されているはずです。これは、その製品が「ライ麦や全粒粉をブレンドした、白い小麦粉がメインのパン」であることを示しています。
もちろん、精製小麦粉が主原料であっても、全粒粉やライ麦粉をブレンドしているパンは、精製小麦粉100%のパンよりは食物繊維や栄養素を多く摂取できます。しかし、全粒粉やライ麦が持つ低GI値や豊富な栄養素といったメリットを最大限に享受したいのであれば、この配合割合は十分とは言えないかもしれません。
配合割合が高いパンの見つけ方
健康効果を重視するならば、原材料名の最初に「小麦全粒粉」または「ライ麦粉」と記載されている製品を探すのが理想です。これが、そのパンの主原料が全粒粉またはライ麦であることを示しているからです。
ただし、原材料名の最初に「小麦全粒粉」と書かれていても、2番目に「小麦粉」と記載されている製品も多くあります。これは、全粒粉100%では食感が悪くなりがちなため、食べやすさを向上させる目的で精製小麦粉をブレンドしているケースです。
100%パンの入手が難しい理由
市販品で「全粒粉100%」や「ライ麦100%」のパンを見つけるのは、実際には非常に難しいのが現状です。その理由はいくつかあります。
- 食感と風味の問題: 前述の通り、全粒粉100%のパンはグルテンの形成が阻害されパサつきやすく、ライ麦100%のパンはグルテンがほぼなく酸味が強いため、どちらも「ふんわり、もっちり」とした食感を好む日本の主流のパンとはかけ離れています。
- 製造の難しさとコスト: これらのパンは発酵や焼成の管理が難しく、製造が安定しにくい側面があります。また、精製小麦粉に比べて原料コストも高くなる傾向があります。
- 市場の需要: 結果として、クセが強く高価になりがちな100%パンは、一般的なスーパーやコンビニエンスストアでは敬遠されがちで、食べやすくブレンドされた製品の方が多く流通しています。
したがって、配合割合が本当に高いパンを求める場合は、一般的なパン売り場だけでなく、ドイツパンを専門に扱うベーカリー、オーガニック食品店、あるいはインターネットの通信販売などで探す方が見つかりやすいでしょう。「ライ麦比率70%」や「全粒粉100%」といった具体的な数値を明記して販売している専門店も存在します。
結論:全粒粉とライ麦どっちがいい?
全粒粉パンとライ麦パン、それぞれに優れた点があり、どちらが絶対的に良いとは一概には言えません。ご自身の健康上の目的や体質、そして味の好みに合わせて選ぶことが賢明です。
最後に、この記事で解説したポイントをまとめます。
- 全粒粉は小麦を丸ごと粉にしたもの
- ライ麦粉はライ麦を粉にしたもの
- 全粒粉は香ばしい風味が特徴
- ライ麦パンは特有の酸味がある
- 全粒粉はビタミンB群やミネラルが豊富
- ライ麦粉は脂質が少なく食物繊維がやや多め
- どちらも精製小麦パンより栄養価が高い
- 全粒粉パンのGI値は51程度
- ライ麦パンのGI値は55程度(精製の場合)
- ライ麦全粒粉パンのGI値は42程度と特に低い
- 血糖値の上昇を緩やかにしたい場合、どちらも有効な選択肢
- 全粒粉パンはグルテンを含むが、ふすま等が膨らみを阻害する
- ライ麦パンはグルテンがほぼなく、どっしり重い食感
- ダイエットで便秘がちな方にはライ麦パンの食物繊維がおすすめ
- ダイエットで代謝を上げたい方には全粒粉のビタミンB群が役立つ
- 市販のパンは精製小麦粉が多く混ざっている場合がある
- 選ぶ際は原材料表示の最初に全粒粉やライ麦粉が来ているか確認する
- 100%のパンは市販では少なく、専門店などで探す必要がある
- どちらも糖質食品であるため、食べ過ぎには注意が必要
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